
四国・徳島の秘境「ホテル祖谷温泉」で叶える大人の温泉旅行。
都会から離れて、静かにゆっくり過ごしたい。
そんな“大人の贅沢”を叶えてくれる温泉宿が、四国・徳島の山あいにひっそりと佇んでいます。
今回ご紹介するのは、徳島県・祖谷渓にある「和の宿 ホテル祖谷温泉」。
全国でもめずらしいケーブルカーでしか行けない源泉かけ流しの露天風呂を備えた、秘境の温泉宿です。
今回は、2025年7月に宿泊した筆者の実体験をもとに、貸切露天風呂や客室の設備、夕食やホテル近くの観スポットをご紹介します。

ケーブルカーで行く「源泉かけ流し」の露天風呂が圧巻
こちらのホテル最大の魅力が、祖谷渓を望むケーブルカーで向かう源泉かけ流し温泉の露天風呂。
ケーブルカーは約5分ほど。断崖をゆっくりと下りながら、大パノラマの景色を満喫することができました。
湯温は人肌に近い約38度とややぬるめで、長く浸かっていられるやさしいお湯。川のせせらぎと、深緑に包まれる露天風呂は、まさに非日常そのもの。

露天風呂は朝7時から夜9時までの営業のため宿泊者は何度でも入れます。時間帯を変えて自然の表情を楽しむのもおすすめです。
冬季はご利用時間が異なるようです。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。
絶景と静寂に包まれる露天風呂付き客室で、贅沢なひとときを
今回は露天風呂付客室「ふたりじめ」に宿泊しました。

ドアを開けてすぐの、洗面兼ドレッサースペース。

シモンズ社製のマットレスベッド2台。
ベッドの上にあるフォレスト サウンド パネル(スピーカー)が面白かったです。

写真には写っていませんが、室内にはマッサージチェアもありました。
朝・昼・夕暮れ時の3種類の異なるヒーリングミュージックのCDが用意されていました。
音楽や香りの演出があるホテル…とても嬉しいです



冷蔵庫内のドリンクは全て無料でした。ビール好きの方にも嬉しいラインナップ。
大きな窓から望む、祖谷渓の絶景で心をほどくひととき
部屋に足を踏み入れてまず目にはいつてくるのは、目の前に広がる祖谷渓谷のパノラマ。
大きな窓からは、緑深い山々と清流が織りなす自然の景観が、絵画のように広がります。
時間帯によって光の入り方や山の色が変わり、朝のやわらかな霧、昼の青空、夕暮れのオレンジに染まる稜線と、滞在中も飽きることがありません。窓を開ければ、きこえるのは鳥の声だけ。
テレビを消して、スマホも手放して、ただ風景と向き合う時間。
「何もしない贅沢」とは、こういうことかもしれません。

客室の温泉は自分好みに湯温を調整ができるのがうれしいポイント。

心地よい温度でゆっくりと身体をあたためたあとは、テラスに備え付けられた椅子に腰掛けて深呼吸。湯あがりの風が肌に心地よく、耳をすませば鳥のさえずりと木々がそよぐ音だけが聞こえます。
テラスからは渓谷の山々を間近に感じられますが、川自体が見えないことは少しだけ残念でした。
とはいえ、目の前に広がる緑の濃淡と、静寂の中に包まれる感覚は、日常ではなかなか味わえない贅沢です。
ケーブルカーで行く「源泉かけ流し」の露天風呂が圧巻
この宿最大の魅力が、祖谷渓を望むケーブルカーで向かう源泉かけ流しの露天風呂。
傾斜角42度の急斜面を5分ほどかけて下るだけかもしれませんが、アクティビティのような非日常感がありました。
素晴らしい眺めでしたが、浴室内は撮影不可のため写真はありません。現地でぜひご確認いただけたらと思います。
湯温は約38度とややぬるめで、長く浸かっていられるやさしいお湯。眼下に広がる祖谷川のせせらぎと、深緑に包まれる露天風呂は、まさに非日常そのもの。
露天風呂は朝6時から夜9時まで。宿泊者は何度でも入れるので、時間帯を変えて自然の表情を楽しむのもおすすめです。

プライベート感たっぷり!貸切露天風呂で二人だけの時間を
もうひとつ注目したいのが、貸切露天風呂「やまぎりの湯」。
完全予約制で60分間、誰にも邪魔されることなく、自分たちだけの空間を満喫できます。
貸切露天風呂の予約は3,000円/回(税別)。宿泊前のご予約がおすすめです。
カップルやご夫婦にはぜひ利用していただきたい癒しの空間でしたが宿泊者専用ではないため、当日の予約状況によっては希望の時間帯に予約が取れないことも…早めにチェックインして満喫されることをおすすめします。

自然の音色に耳を傾けながら、心地よい源泉を楽しむことができました。温泉ならではの硫黄のにおいがしました。

少しコンパクトなつくりのため、大人二人くらいがおすすめです。
真正面に広がる祖谷の渓谷美にうっとり。
祖谷の恵みが詰まった、丁寧な会席料理
夕食は、地元の旬食材をふんだんに使った和会席。阿波尾鶏、阿波牛、祖谷そば、地元で獲れた山菜や川魚など、地域の味覚を堪能できます。
品数は多すぎず、少なすぎず、ちょうどよいボリューム感。見た目も美しく、1品ごとに丁寧な説明があるのもうれしいポイント。
【阿波特選会席】料理人気1位 阿波牛・鹿肉ロースト・あめご姿造り阿波特選会席【#徳島あるでないで】というプランを利用しました。

客席はゆったり配置されているため、周りを気にせずゆっくりと食事が楽しめます。
窓からはこの景色。
前菜からスタート。阿波地鶏やミョウガのお寿司が美味しかったです。
鮎の姿造り(6〜9月は鮎姿造りで、そのほかは“あめご”になるようです)
阿波牛鉄板焼き。
お肉がすごくおいしかったです

特別会席料理は「鹿肉ロースト」などジビエ料理もありの盛沢山。山葵のジュレが鹿肉と相性抜群でした。
周辺観光も楽しめる|かずら橋・大歩危・祖谷渓ドライブ
宿の周辺には、観光スポットも点在しています。
祖谷のかずら橋(車で約15分):スリル満点の吊り橋体験
大歩危峡(車で約20分):遊覧船や美しい渓谷風景を堪能
小便小僧の像(歩いて5分ほど):崖に立つ名物フォトスポット
チェックイン前やチェックアウト後に立ち寄るのがおすすめ。どれも自然の力を感じられるスポットで、祖谷の魅力をさらに深く体験できます。

1968年に、徳島県出身の彫刻家・河崎良行氏が制作したこの像は、谷底まで約200 mもある断崖絶壁「七曲(ななまがり)」の岩場に設置された小便小僧。
工事作業員や旅人、地元の子どもたちが、この岩に登って度胸試しに放尿したという逸話から、それを刻むモチーフとして銅像が生まれたそうです。
作者の河崎氏が当時4歳の息子をモデルにしたという話も伝わっており、愛情と記念性を込めた作品ともされているそう。

徳島では有名な観光スポット?「祖谷のかずら橋」は、長さ約45m、幅2m、水面からの高さ14mのシラクチカズラでできた吊り橋で、現在は国の重要有形民俗文化財に指定されています。
かつて深山に住む平家の落人が「追手が来た時にはすぐ切り落として逃げられるよう」に架けたといわれており、弘法大師が架けたという説も残る古橋です。
大人550円、小学生350円で歩くと揺れてギシギシと音を立てるスリル満点の吊り橋体験を楽しめます。訪問の際はスニーカーがおすすめです。本当に怖かった…
まとめ|ホテル祖谷温泉は「何もしない贅沢」を味わえる大人の宿
「ホテル祖谷温泉」は、日常を離れたい大人のカップル・ご夫婦にぴったりの宿。
特別な観光がなくても、ただ滞在するだけで満ち足りた時間を過ごせます。
祖谷のかずら橋(車で約15分):スリル満点の吊り橋体験
大歩危峡(車で約20分):遊覧船や美しい渓谷風景を堪能
小便小僧の像(歩いて5分ほど):崖に立つ名物フォトスポット
四国や徳島方面で源泉かけ流しの温泉旅行を検討している方は、ぜひ「ホテル祖谷温泉」を旅の候補にしてみてくださいね。
※本記事内の情報は、2025年7月宿泊時の内容です。最新のサービスや料金等についてはご利用前にホテルにお問い合わせください。